制作の果て

 

昨年の夏以降、ずっと描いてきた卒業制作。

きのうは、その制作期間が最終日を迎えました。

 

私にとっては、大学4年間で一番、たくさんのことを教えてくれた作品であったように思います。

制作の中で、作品として人に発信することの難しさ、自身の技術力や表現力の乏しさがじんわりと、とても深く実感されていきました。

制作の姿勢や作品のこと、自身の力量まで知れてきて、

150号恐るべき!といった感じです・・・。^^;

 

 

富士や面構といった作品で知られる日本画家の片岡球子は、

院展(日本美術院の公募展)で初入選後、次の入選まで7年間落ち続けています。おまけに出した作品はゲテモノ呼ばわり。

 

すごいのはきっと、落ち続けても出し続ける屈強な精神力でなく、

どんなに落ちても、まだそこへ出品する意義を持っていたであろうことと、

まだ描き続けていくという何か強いこだわり、熱を絵に対して持っていたことなんだと思います。

 

ここだけは!という強い何か。

それを持って生きることは、それが絵であろうとなんであろうと憧れます。

自分の現状を感じ始めた今、私にも強い何かが見えそうな気がしています。

この先、それを持って精進していきたいものだなぁ、なんて思います。

 

 

卒業制作展は、六本木の国立新美術館で開催されます。

また会期に近づきましたら、改めてお知らせいたします。